P値を深堀してみる

P値は何者か?

皆さんは,P値って何なのか,考えたことはあるでしょうか?以前,参加したことのある統計セミナーで「P値を説明してください」という問題が出たことがあります。
皆さんならどう回答するでしょうか?

 

そのセミナーの中で,面白かった回答がありました。
「0.05を切ったら嬉しいもの」
まぁ確かにな,と思いました。

 

回答を少しだけ言うと、「何かの確率」をP値と言います。P値の「P」は「Probability」の略です。そう,「確率」です。
重要なのは,「何の」確率か,ということです。

 

 

P値は帰無仮説下で,その結果以上(以下)が出る確率である

正解を先に言いますと、「P値は帰無仮説下で,その結果以上(以下)が出る確率である」ということです。
…文字にされても,全然わからないと思いますので、コインを例に考えてみましょう。

 

そのコインはイカサマか?

コイントスで,表が出たら1万円をもらえる,裏が出たら1万円を支払う,という場面を想定します。
そしてあなたは,そのコインがイカサマである,つまり裏が出やすいコインである,ということであれば参加したくないと思っています。

 

この時,帰無仮説と対立仮説はどのようになるでしょうか?
そう。
帰無仮説は「コインはイカサマでない」
対立仮説は「コインはイカサマである」
ということになります。

 

では,帰無仮説「コインはイカサマでない」という前提に立った場合に,裏(若しくは表)が出る確率はどうなるでしょうか?
当然,1/2ですね。

 

その時,例えばイカサマかどうかを確かめるために,自分より前の10人の結果を調べることにしました。
その結果としては,表が出る回数は0-10回というのがあり得ます。
そして,0-10回のそれぞれの結果が出る確率は以下の通りです。

表が出る回数

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

確率

0.001

0.010

0.044

0.117

0.205

0.246

0.205

0.117

0.044

0.010

0.001

累積確率

0.001

0.011

0.055

0.172

0.377

0.623

0.828

0.945

0.989

0.999

1.000

 

 

P値は累積確率

そして,この「累積確率」がP値になります。
…たぶん,ぽかーんとしている方が大半かもしれません。。

 

ですが,そうなのです。
帰無仮説下(表が出る確率は1/2である)での,その結果より極端な結果が出る確率のことをP値と言います。
これが,通常0.05より小さければ,想定している仮説の下では,その結果が出る確率は0.05以下でしかない。
つまり,想定している仮説が間違っている(=帰無仮説が間違っている)んじゃないかということで,帰無仮説を棄却し,対立仮説を採択するのです。

 

このコインの例では,表が1回以下である確率が0.011であり,2回以下である確率が0.055です。
そのため,10回分の結果から,表が1回以下であればこのコインはイカサマであると結論付け,ゲームには参加しないという判断を下すという流れです。

 

 

まとめ

P値は帰無仮説下で,その結果以上(以下)が出る確率である。
つまり,帰無仮説下での確率が0.05を下回った場合,帰無仮説を考えていることが間違っているのではないかと判断して棄却し,対立仮説を採択する。

 



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