症例数は何で決まるか?

症例数は何で決まるか

これまでのページで,症例数は事前に決めることが大事であるということを繰り返し主張しました。
では,実際に症例数は何で決まるのでしょうか?

 

実際の計算式などは統計の専門書に譲るとして,
このページではイメージをお伝えしようと思います。

 

 

 

症例数を決めるペンタゴン

症例数が決まるためには,以下の4つを決める必要があります。
それは,薬効の差,バラツキ,αエラー,βエラーです。

 

つまり4つを決めてしまえば,症例数は自動で決まるということです。
そのため,この5つを五角形に見立てて,症例数を決めるペンタゴンという場合があります。

 

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どこをどう変化させれば,症例数を少なくできるか?

臨床開発を行う側からすると,症例数は出来るだけ小さくしたいという考えがあります。
それは,開発コストを少なくしたいという考えがあるためです。

 

症例数を多くすれば成功する確率は高まりますが,
開発資源(お金や人)は限られますから,バランスを取る必要があるのです。

 

そして,私がメーカーに勤めていたときには,
より症例数を少なくできないか?
といった要望が他部署から挙がることが多かったです。

 

その時に,ペンタゴンの中で何を変化させれば症例数を少なく出来るかを知っておかなければなりません。

 

 

 

実際に変えられる部分は,開発状況によって変わる

症例数を決めるのは,薬効の差,バラツキ,αエラー,βエラーでした。
その際に,開発状況によって変えられる部分が変わります。

 

つまり,Phase III試験であればαエラーは明確に5%以下にすることと決まっているため,
αエラーは変えることが出来ませんが,Phase II試験であれば,
企業リスクを受け入れる形で,αエラーを10%にしてみることも可能です。

 

ですが,やはり一番に考えるのは薬効の差と,
そのバラツキを変えることが出来ないか?を考えます。

 

つまり,試験に組み入れる被験者を,
薬剤が効く集団に限定して組み入れ基準や除外基準を決めるということを考えます。

 

では,常に効く集団だけで試験をすればよいのではないかと思いますが,
その際には,一般化可能性を考える必要があります。

 

つまり,薬として発売されたとしても,投与できる集団が限定されて,
結局売り上げが伸びないといったことにつながる可能性を考えていく必要があるということです。

 

 

 

まとめ

症例数は薬効の差,バラツキ,αエラー,βエラーが決まれば決まる。

 

しかし,開発コストなどを勘案して症例数を調整することがあるが,
その際にはどこを変えられるかを考え,更にはその影響を考えていく必要がある。

 



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