統計的に有意な差と、臨床的に意義のある差

もう少しP値を考えてみる

こちらのページで,症例数がP値に影響を与えることを学びました。
では,ここではもう少しP値を考えてみようと思います。

 

ここまでP値について記載するHPはないと思いますが。笑

 

 

 

どんなデータであっても有意にできる

症例数が多くなるとP値が小さくなると聞いて,みなさんはどんな感想を持ちますか?
恐らく二つに分かれるのかなと思います。

 

一つは,「有意にするには症例数を多くすればいいんだ!」と思う方。
もう一つは,「え,じゃあ有意であってもそれが本当に薬効を反映している訳じゃない可能性があるのね」と思う方です。

 

ぜひこのページをご覧の皆さんには,後者の考え方を持っていただきたいです。

 

 

 

統計的に有意な差と,臨床的に意味のある差は違う

症例数が多いとP値が小さくなるという事実から言えることは,
「統計的に有意な差」と「臨床的に意味のある差」は異なるということです。

 

私は豊富な資金と期間があれば,どんなデータにでも有意な差を付けることが出来ます。

 

例えば,東京都の20歳と神奈川県の20歳の収縮期血圧に有意な差をつけることも可能です。
それが例え1mmHgの差であったとしてもです。
1万人ずつ被験者さんがいれば,1mmHgの差で統計的な有意差を付けることが出来ると思います。

 

でも,考えてみてください。収縮期血圧の1mmHgの差は,臨床的にどれだけ意味のある差でしょうか?
同じ人でも血圧を2回測定したら,それだけで1mmHgの違いなんて簡単に出てきます。

 

私たちが気にしなければいけないことは,
臨床的に意味のある差を統計学的に検出できているのか?
ということです。

 

この視点がない限り,統計は単なる数値のお遊びでしかなくなります。

 

 

 

だからこそ被験者数は事前に決める

そのため事前に「どれだけの差を見出したいのか」,ということを決める必要があるのです。
つまりClinical Questionを明確にするということです。

 

それがあれば,そのQuestionを検出するために必要な症例数は自動的に決まります。

 

 

 

まとめ

「統計的に有意な差」と「臨床的に意味のある差」は異なる。
重要なことは「臨床的に意味のある差を統計学的に検出できているのか?」ということである。



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