カイ二乗検定のサンプル数計算の解説
カイ2乗検定のサンプルサイズ計算を EZR で行うには?
カイ2乗検定のサンプルサイズと言っても、準備するのは2群の割合だ。
2x2分割表から2群のそれぞれの割合を計算しておく。
あとは、2群を1:1にするのか、有意水準5%、検出力80%、両側検定でよいかどうかを決めておく。
普通は上記の条件でOK。
EZRの標準でもある。
実際の計算は、統計解析→必要サンプルサイズの計算→2群の比率の比較のためのサンプルサイズの計算と進む。
第1群が50%、第2群が75%の場合は、以下のように入力する。
あとは特に変更せずOKをクリックすると計算される。
1群66例必要と計算された。
ちなみに、カイ2乗検定の連続性補正をしないとすると、下記にリンク先を掲示している統計ソフトRで計算される1群58例と一致する。
連続性補正をする、EZR標準のほうが、確実に統計学的有意を検出できる点で、適切と思う。
カイ2乗検定のサンプルサイズ計算を R で行うには?
こちらを参照のこと。
どうしても、カイ二乗検定のサンプルサイズを行いたい場合は、以下の記事も参照のこと。
カイ2乗検定のサンプルサイズ計算を SPSS で行うには?
SPSSで行うには、分析→検定力分析→比率→独立サンプルによる2項検定 を選択する。
上記と同じ条件であれば、以下の赤枠のように入力する。
1群66例必要と計算される。
EZRと同じ結果になる。
Fisherの正確検定を選んでも必要サンプルサイズは同じである。
カイ2乗検定のサンプルサイズ計算を G*Power で行うには?
カイ二乗検定のサンプルサイズ計算を G*Power で行うには、以下のように設定する。
まず、z tests を選び、Proportions を選ぶ。
Two tail(両側検定)、 第 1 群の割合、第 2 群の割合、有意水準 α、検出力 Power、群間の比を設定する。
Option をクリックして、連続性の補正(Use continuity correction)にチェックを入れる。
OK で戻って、右下の Calculate をクリックすると計算される。
1 例ずれの各群 65 例と計算されたが、EZR や SPSS とほぼ同じ結果と言える。
カイ2乗検定のサンプルサイズ計算をエクセルで行うには?
よければこちらをどうぞ。
割合の差の検定(割り付け比にも対応)サンプルサイズ計算【エクセルでサンプルサイズ】 | TKER SHOP
まとめ
2値のカテゴリカルデータの2群を比較するときに使うカイ2乗検定のためのサンプルサイズ計算を紹介した。
実際は、2群の割合を予想して、その値を用いて計算する。
2群の割合以外は、有意水準5%、検出力80%、1:1の比、両側検定、カイ2乗検定連続性補正ありという設定で計算するのが良いだろう。
データ解析のときには、カイ2乗検定連続性補正ありでもFisher正確検定でもどちらで検定してもかまわない。
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