ANOVAには3つの種類がある。
Type I, II, IIIの3つ。
どんな時にどれを使えばよいか?
RにおけるANOVAの種類:Type I ANOVA
Rのデフォルトで使えるANOVAは、anova()とaov()である。
これらはともにType I と呼ばれるANOVAである。
Type I は、複数の因子を投入すると、最初に投入した因子の平方和をしっかり取って、その条件下で、次の因子の平方和を計算するという方法をとる。
つまり因子の投入順序で結果が変わるということである。
なので、Type I ANOVAは、因子が一つの場合、一元配置分散分析のときのみ使うとよいと思われる。
RにおけるANOVAの種類:Type II ANOVA
car パッケージの Anova() は、Type II がデフォルトである。
Type II ANOVAは、因子の投入順に影響を受けずに、2つの因子であれば、最初の因子の平方和は、2番目の因子の影響下で平方和を計算し、2番目の因子の平方和は最初の変数の影響下で計算される。
このため、因子の投入順にはよらない。
交互作用を投入しない分散分析や共分散分析であれば、Type II ANOVAが適している。
RにおけるANOVAの種類:Type III ANOVA
Anova() は、Type III ANOVAも計算できる。
Anova() のカッコ内に、type = “III” を書き入れるとType III ANOVAで計算してくれる。
Type III ANOVAは、交互作用項を含めているモデルで適切な方法である。
逆に交互作用項を含めないのであれば、Anova() のデフォルトのType II ANOVAでOKである。
まとめ
ANOVAは、3種類のタイプがあり、場面によって使い分ける必要がある。
一元配置分散分析であれば、どのタイプでも結果は同じである。
共変量を含む2つ以上の因子がある場合は、Type II ANOVAが適切である。
交互作用項を含むのであれば、Type III ANOVAが適切である。
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