カイ2乗検定で3つ以上のカテゴリがある場合、カテゴリ同士の比較はどうやればよいか?
その場合は、3群以上の割合の比較と考えればよい。
例えば、SPSSで3群以上の割合を比較するには、z検定を使って繰り返し検定し、必要に応じ、Bonferroni調整を行う。
実際どのようにするか?
SPSSで3群以上の割合を比較するにはまずクロス集計を行う
「分析」メニューの「記述統計」→「クロス集計表」を選択する。
そのあと、行と列に関連性を見たい二つの変数を投入する。
SPSSで3群以上の割合を多重比較するには「セル」から設定する
「セル」をクリックして、「列の割合を比較」と必要に応じて「p値の調整(Bonferroni 法)」にチェックを入れる。
使っている検定手法のz検定は、正規近似を使った割合の差の検定を意味している。
まず、クロス集計表の「セル」をクリックする。
列の割合の比較と、必要に応じて、Bonferroni調整にチェックを入れる。
ただし、探索的な観察型研究であれば、Bonferroni 調整は必ずしもしなくてよい。
計画段階で、検定の多重性の調整をしたサンプルサイズ計算をしているわけではないからだ。
統計解析の項に、「探索的な観察型研究のため、多重性の調整は行わなかった」と記載することでよい。
SPSSで3群以上の割合を多重比較した結果を読む
有意差がないグループ間にaの文字がついている
APA(American Psychological Association)形式にすると、列パーセントがNの右側に並び、SPSSのデフォルトよりも使いやすそうな表が出力される。
多重比較の結果は、脚注に注目する。
「各サブスクリプト文字は、列の比率が .05 レベルでお互いに有意差がない Group のカテゴリのサブセットを示します。」とある。
これは、行ごとにみて、サブスクリプト(下付き)文字、この場合は a 、がついているグループ同士は、列の割合の差が統計学的有意でない組み合わせであるという意味である。
つまり、共通の下付き文字があるグループ間は、統計学的有意な差がなかったということである。
この例では、すべてのセルに a がついているので、どのグループ間にも統計学的有意差なしということである。
以下の参考サイトの例では、統計学的有意な差がある群間とない群間がある例が示されているので、確認されるとよいかもしれない。
まとめ
SPSSで3群以上の割合を多重比較するにはどうすればよいか?について紹介した。
クロス集計表の「セル」から列の割合の比較と、必要に応じて、Bonferroni調整を選べば解析できる。
結果の出力のされ方が特殊なので、よく注意して解釈を読み解く必要がある。
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