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R言語を独学でマスターする ― おすすめ書籍5選と学習のコツ


データ分析の必要性に迫られ、何から手をつければいいか迷っている方は多い。

「EZRやRコマンダーなどのGUIツールは使っているが、より自由度の高い解析を行いたい」

「統計ソフトのブラックボックスを脱し、自分の意図通りにデータを制御したい」

本記事では、統計解析の標準ツールである「R言語」を、これから本格的に学びたい初心者に向けて、ステップアップに役立つ書籍を厳選して紹介する。


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目次

RコマンダーやEZRを超えて「R」が必要になる理由

マウス操作のみで統計解析が完結する「Rコマンダー」や「EZR」は、導入としては極めて優秀なツールである。しかし、実務や研究を深める過程で必ず以下の壁に突き当たる。

  • 定型外処理の限界: 複雑なデータ整形や、独自の視覚化(グラフ作成)を自動化しようとする際、クリック操作だけでは対応が困難になる。
  • 解析の再現性: どのような手順で分析したかをスクリプト(コード)として保存する方が、後からの修正や他者との共有において圧倒的に効率的である。
  • 最新手法の即時導入: Rのパッケージは世界中の研究者によって日々更新されている。最新の解析手法の多くは、まずコードベースで提供される。

「自由自在にデータを操る」ためには、GUIの枠から一歩踏み出し、自らコードを書くスキルが不可欠である。


Rを効率よく学ぶためのマインドセット

初心者がRを習得する際、もっとも重要なのは「統計学」と「プログラミング」を同時並行で進めることである。

  1. 環境構築: まずはRStudioを導入し、快適な作業環境を整える。
  2. 写経と実行: 書籍のコードを実際に打ち込み、データが変化する様子を観察する。
  3. 専門領域への応用: 自分の関心があるデータで、小さな分析を完結させる成功体験を積む。

これらを強力にサポートする、目的別の5冊を以下に挙げる。


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Rを学ぶおすすめ書籍5選

① はじめてのR

~ごく初歩の操作から統計解析の導入まで~

プログラミング未経験者にとっての最適解といえる一冊である。Rのインストールから基本操作、簡単な統計分析まで、一段ずつ階段を上るように構成されている。統計学に馴染みがない方でも挫折させない丁寧な解説が特徴だ。

② RStudioではじめるRプログラミング入門

~手を動かしながら学ぶプロジェクト形式~

Rを一つの「プログラミング言語」として楽しみながら学びたい者に適している。

RStudio環境を前提とし、具体的なプロジェクトを通じてコードの書き方を習得できる。統計学の堅苦しい理論を後回しにしても、パズルを解くような感覚でRの基礎体力が身につく。

③ Rによるやさしい統計学

~統計の基礎と実践をバランスよく習得~

「Rの操作と同時に、統計学の理屈もしっかり理解したい」というニーズに応える良書である。統計学の理論をRでどう具現化するかという視点が整理されており、独学者の強い味方となる。タイトル通り「やさしい」記述が徹底されている。

④ R言語ではじめるプログラミングとデータ分析

~3行のコードで実感するステップアップ~

基礎から応用までを網羅しており、特に「3行で完結する短いサンプルコード」が豊富に掲載されている。初心者がつまずきやすい箇所を丁寧にフォローしつつ、巻末にはリファレンスも完備。学習後も長く手元に置いておく価値がある。

  • 対象: 短い成功体験を積み重ねたい方、辞書的な活用も求める方
  • Amazonでチェック

⑤ RユーザのためのRStudio[実践]入門

~tidyverseによるモダンな分析フローの世界~

現代のRユーザーの標準装備ともいえるtidyverseパッケージに特化した一冊。

データの読み込みから整形、可視化まで、極めて効率的かつ可読性の高いコードの書き方が学べる。現場で即戦力となる「モダンな分析スタイル」を身につけたいのであれば、本書が最短距離となる。


【番外編】さらなる高みを目指す方へ

著者の経験から、特に大きな影響を受けた2冊を付記する。

  • 『Rによる保健医療データ解析演習』かつて助教としてこの演習を受けている学生をサポートしていた際、実は自分自身が最も教えられた一冊である。実践的な演習の積み重ねが、解析スキルを飛躍的に向上させてくれた。Amazonでチェック
  • 『The R Tips 第3版』「グラフの細部を極限まで微調整したい」という要求に対し、これほど詳細に応えてくれる本は他にない。初版当時から、Rのグラフィックスにおけるバイブル的存在である。Amazonでチェック

まとめ

R言語の習得は、最初は険しい道に見えるかもしれない。しかし、今回紹介した書籍を道標にすれば、必ず自らの手でデータを自由自在に分析できる地点に到達できる。

まずは一冊を手に取り、RStudioを立ち上げること。そこからデータサイエンスの扉が開かれるのである。


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リサーチクエスチョン探し?データ分析?論文投稿?、、、で、もう悩まない!

第1章臨床研究ではなぜ統計が必要なのか?計画することの重要性
  • 推定ってどんなことをしているの?
  • 臨床研究を計画するってどういうこと?
  • どうにかして標本平均を母平均に近づけられないか?
第2章:研究目的をどれだけ明確にできるのかが重要
  • データさえあれば解析でどうにかなる、という考え方は間違い
  • 何を明らかにしたいのか? という研究目的が重要
  • 研究目的は4種類に分けられる
  • 統計専門家に相談する上でも研究目的とPICOを明確化しておく
第3章:p値で結果が左右される時代は終わりました
  • アメリカ統計協会(ASA)のp値に関する声明で指摘されていること
  • そうは言っても、本当に有意差がなくてもいいの…?
  • なぜ統計専門家はp値を重要視していないのか
  • 有意差がない時に「有意な傾向があった」といってもいい?
  • 統計を放置してしまうと非常にまずい
第4章:多くの人が統計を苦手にする理由
  • 残念ながら、セミナー受講だけで統計は使えません。
  • インプットだけで統計が使えない理由
  • どうやったら統計の判断力が鍛えられるか?
  • 統計は手段なので正解がないため、最適解を判断する力が必要
第5章:統計を使えるようになるために今日から何をすれば良いか?
  • 論文を読んで統計が使えるようになるための5ステップ
第6章:統計を学ぶために重要な環境
  • 統計の3つの力をバランスよく構築する環境

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この記事を書いた人

統計 ER ブログ執筆者

元疫学研究者

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