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R で割合の区間推定を行う方法

R で母比率(母集団における割合)の区間推定を行う方法。

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目次

母比率の信頼区間(Agresti & Coull の方法)

sを、success 分子(該当数)とする。

nを、number  分母(サンプルサイズ)とする。

Functionは以下の通りだ。

bohiritu.conf <- function(s,n){
p <- s/n
p.dash <- (s+2)/(n+4)
l.limt <- p.dash-1.96*sqrt((p.dash*(1-p.dash))/(n+4))
u.limt <- p.dash+1.96*sqrt((p.dash*(1-p.dash))/(n+4))
c("prop"=p, "prop.Agresti"=p.dash, "lower.limit"=l.limt, "upper.limit"=u.limt)
}

500例のうち175例が陽性だったとする。

この時の区間推定は以下の通り。

> bohiritu.conf(175,500)
     prop prop.Agresti  lower.limit  upper.limit
0.3500000    0.3511905    0.3095159    0.3928650

ちなみに、二項分布で推定するとこうなる。

> binom.test(175,500)
Exact binomial test
data:  175 and 500
number of successes = 175, number of trials = 500, p-value =
1.903e-11
alternative hypothesis: true probability of success is not equal to 0.5
95 percent confidence interval:
0.3081869 0.3935989
sample estimates:
probability of success
0.35

母比率の区間推定(二項分布に基づく方法)

binom.test()で二項分布に基づいて,区間推定の結果が得られる。

100例中3例陽性だった場合の区間推定は以下の通り。

95 percent confidence intervalの項が区間推定範囲。

> binom.test(3,100)
Exact binomial test
data:  3 and 100
number of successes = 3, number of trials = 100, p-value <
2.2e-16
alternative hypothesis: true probability of success is not equal to 0.5
95 percent confidence interval:
0.006229972 0.085176053
sample estimates:
probability of success
0.03

1000例中30例陽性の場合はどうか?

> binom.test(30,1000)
Exact binomial test
data:  30 and 1000
number of successes = 30, number of trials = 1000, p-value <
2.2e-16
alternative hypothesis: true probability of success is not equal to 0.5
95 percent confidence interval:
0.02033049 0.04255140
sample estimates:
probability of success
0.03

割合は同じ3%だが、推定範囲は狭くなっている。

分母が大きくなっているため、推定精度が上がっている。

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まとめ

R で母比率を区間推定する方法として、Agresti-Coull の方法と二項分布による方法を解説した。

参考になれば。

参考文献

Agresti and Coull The American Statistician. 1998;52:119-126.

参考書籍

Rによる保健医療データ解析演習 (Computer in Education and Research)
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第1章臨床研究ではなぜ統計が必要なのか?計画することの重要性
  • 推定ってどんなことをしているの?
  • 臨床研究を計画するってどういうこと?
  • どうにかして標本平均を母平均に近づけられないか?
第2章:研究目的をどれだけ明確にできるのかが重要
  • データさえあれば解析でどうにかなる、という考え方は間違い
  • 何を明らかにしたいのか? という研究目的が重要
  • 研究目的は4種類に分けられる
  • 統計専門家に相談する上でも研究目的とPICOを明確化しておく
第3章:p値で結果が左右される時代は終わりました
  • アメリカ統計協会(ASA)のp値に関する声明で指摘されていること
  • そうは言っても、本当に有意差がなくてもいいの…?
  • なぜ統計専門家はp値を重要視していないのか
  • 有意差がない時に「有意な傾向があった」といってもいい?
  • 統計を放置してしまうと非常にまずい
第4章:多くの人が統計を苦手にする理由
  • 残念ながら、セミナー受講だけで統計は使えません。
  • インプットだけで統計が使えない理由
  • どうやったら統計の判断力が鍛えられるか?
  • 統計は手段なので正解がないため、最適解を判断する力が必要
第5章:統計を使えるようになるために今日から何をすれば良いか?
  • 論文を読んで統計が使えるようになるための5ステップ
第6章:統計を学ぶために重要な環境
  • 統計の3つの力をバランスよく構築する環境

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この記事を書いた人

統計 ER ブログ執筆者

元疫学研究者

統計解析が趣味

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