順序ロジスティック回帰をSPSSで実施する方法の解説。
順序ロジスティック回帰とは?
順序ロジスティック回帰とは、目的変数が順序カテゴリの場合に、説明変数の多変量調整オッズ比を計算する回帰モデル。
SPSSでもEZRでも簡単に実行できる。
順序ロジスティック回帰をSPSSで実行する方法
メニューから「分析」→「回帰」→「順序」を選択する。
開いたダイアログボックスで従属変数、因子変数、共変量を入れる。
従属変数には順序カテゴリ変数を入れる。
因子には、カテゴリ変数を入れる。
共変量には連続変数を入れる。
従属変数、因子、共変量にそれぞれモデルに組み込みたい変数を入れる。
オプションをクリックすると確認できるが、デフォルトでリンク関数としてロジットが選ばれているため、デフォルトは順序ロジスティック回帰となる。
リンク関数がロジットであることを確認
OKをクリックすると解析される。
順序ロジスティック回帰をSPSSで実施した後、解析結果をエクセルでオッズ比に変換する方法
順序ロジスティック回帰の結果はオッズ比として記述するが、SPSSではオッズ比で出力されない。
そのため、エクセルで計算する。
一番最後のパラメータ推定値の部分を使ってオッズ比に変換して結果を得る。
この出力表をエクセル用の形式でコピーを取る。
右クリックすると選択が出てくるので、エクセル用を選ぶ。
パラメータ推定値の表をExcel形式でコピーする
Excelに貼り付けると以下のように貼り付く。
Excelに貼り付けたところ
因子と共変量の部分、「位置」と書いてある部分のBと95%信頼区間の下限・上限を指数変換する。
指数変換するとは、=exp()という関数で変換するという意味。
C6セルを指数変換しているところを示している
推定値及び95%信頼区間の下限・上限すべてを指数変換したら、できあがり。
オッズ比とその95%信頼区間が計算できた。
まとめ
順序カテゴリ変数を目的変数にした順序ロジスティック回帰をSPSSで実施する方法を解説した。
オッズ比とその95%信頼区間を自動で計算してくれないので、表をコピーしてエクセルに貼り付け、エクセル上で指数変換する方法を紹介した。
エクセルでの指数変換は =exp() という関数でできる。
参考書籍
SPSSで応用的な多変量解析をするならこの本。
順序ロジスティック回帰も掲載されている。
おすすめ。
使用したデータはEZR公式マニュアル付属のデータ。
EZRでも順序ロジスティック回帰はできる。
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