多重性を回避するための方法。3つ紹介します!

多重性を回避するための方法。3つ紹介します!

多重性は、臨床試験でかなり問題となります。

試験の計画段階で、統計の専門家が一番頭を悩ませる点といっても過言ではありません。

そんな多重性の問題。

では、どんな回避方法があるのでしょうか。

代表的な方法を3つ紹介します!

 

臨床試験で多重性が起こりうる状況に関しては、こちらのページをご覧ください。

 

 

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多重性を回避する3つの方法は?

複数回検定してそのうちどれかが有意になる場合、多重性の問題が生じます。

では、どうすれば多重性の問題を回避することが出来るでしょうか?

よく行われる回避方法としては,3つ挙げられます。

 

  1. 検定をどうにかして一つにする
  2. 検定に順番を付ける
  3. 有意水準を調整する

 

では、この3つに関して詳細にみていきましょう。

 

検定をどうにか一つにする

これは,多重性を回避するのに一番シンプルな方法です。

複数回の検定に問題があるのであれば,一つにすればよいということです。

主要エンドポイントが複数あれば,一つに選ぶか,複数のエンドポイントを合成して一つにしてしまう(合成変数の作成)
がアイデアとして挙げられます。

合成変数を作成する場合には,その変数がちゃんと使えるかどうかという評価をしなければならない,という新たな問題が出てくるため,一つに選ぶという方法が一番シンプルになります。

 

検定に順番を付ける

これは,閉手順という用語として知られる手法です。

複数回検定をする場合であっても,そこに順番を付けることで多重性を回避することが出来ます。

具体的には,このような手順です。

1番目の検定を実施し,有意であった場合に次の検定に移ります。

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もし有意でない場合には,それ以降の検定は実施しません。

 ⬇︎

そして,2番目の検定を実施して,有意であった場合に次の検定に移ります。

 ⬇︎ 

もし有意でない場合には,それ以降の検定は実施しません。これを繰り返していくということです。

 

この方法によってなぜ多重性の問題が回避できるのか。

それは、「いずれかが有意である」という状況を避けることができるからです。

多重性の問題とは、複数回検定をする、ということ自体に問題があるわけではありません。

複数回検定をして、どれか一つが有意になればOKという状況にある、ということが問題です。

 

そのため、「いずれかが有意である」という状況を避けることができるこの「検定に順番をつける」というのは多重性の問題の回避につながるのです。

そして,ここも重要なのですが,この検定の順番というのも,事前に決める必要があることに注意しなければなりません。

 

有意水準を調整する

これは最終的な手段になります。

どうしても複数回の検定を実施し,いずれかの結果によって試験の目的を達成することを言いたい場合,有意水準を調整する必要があります。
つまり2回の検定を実施するのであれば,通常は5%にしている有意水準を2.5%にして2回検定を実施します。

その場合には,P値は0.025を下回らなければ有意という結論は出せなくなります。

 

まとめ

よく行われる多重性の回避方法としては,検定をどうにかして一つにする,検定に順番を付ける,有意水準を調整する、の3つのアイデアがある。

 

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