統計検定2級では必ずといっていいほど出てくる、変化率。
変化率とは?と聞かれた時に、スラスラ答えられますか??
この記事では、変化率に関する以下のことをお伝えします。
- 変化率の求め方、計算方法
- 変化率が日常で使われている場面
- 変化率の解釈方法
- 変化率をエクセルで求める方法
2018年11月の統計検定2級でも、変化率の問題が出ていました。
そのため、変化率の理解は統計検定2級合格のためにも重要ですので、ぜひ理解しましょう!
変化率とは?その求め方や計算方法
変化率の定義を学ぶ前に。
「変化」って言葉、日常でどんなときに使いますか?
例えば。
- 10年前からの体型の変化
- 生まれた頃より地元が変化している
- この調味料を入れて味変(味を変化)させよう
とか、いろんな場面で使いますよね。
そしてよくよく考えてみると、「変化」という言葉を使っているために、ひとつの共通点があります。
それは「異なる時点を比較している」ということ。
例えば「10年前からの体型の変化」であれば、「10年前」と「今」を比べているということですよね。
同じく、「生まれた頃より地元が変化している」であれば、「生まれた頃」と「今」を比べています。
「この調味料を入れて味変させよう」であれば、「今」と「これから」を比較しているわけです。
変化率の計算には異なる時点間の2つ以上のデータが必要
これと同じように、「異なる時点のデータ」がなければ「変化率」を計算することができません。
例えば、2019年の売り上げと2020年売り上げ、今月の体重と来月の体重、臨床試験に入ったときと臨床試験が終わったとき、などなど。
そして、変化率は以下の計算式で定義されます。
具体的な例で変化率を考えてみる
変化率を具体的な例で考えてみます。
例えば「2020年の売り上げ関して2019年からの変化率が知りたい」という場合には以下のような数式になります。
具体的に数値にしてみましょう。
- 2020年の売り上げが1500万円
- 2019年の売り上げが1000万円
この時、変化率は以下のようになります。
変化率は50%と求めることができました。
変化率はどんな時に使われる?
実は、変化率は結構身近に使われています。。
例えば決算の時。
最近このような数値を見かけました。
このような数字が並んだ時の、「前年比8.5%増」や「同25.7%増」とは「前の年から8.5%(もしくは25.7%)増加の変化率(増加率)があった」ということを表しています。
これらも、「異なる時点のデータ」を扱っているという点で共通ですよね。
変化率から、前年の売り上げを計算する方法
ちょっとだけ横道にそれて、変化率から前年のウリアゲを計算してみましょう。
先程の数値。
「売上収益5797億8700万円・前年比8.5%増」を使ってみます。
このとき、前年の売上収益はいくらになりますか?
変化率の定義から逆算すればいいですよね。
これを式展開していきます。
求めることができました。
前年の売上収益は5343億6600万円です。
変化率とは、基準量に対してどれぐらい増減したかという指標
具体的な数値を見ながら変化率を学びました。
そして重要なのが、変化率はどのような指標であるかという解釈です。
結論から言うと、変化率とが基準量に対してどれぐらい増減したか、という指標です。
先ほどの例に挙げた「売上収益5797億8700万円・前年比8.5%増」とは、前年の売上収益を基準量としたら、今年の売上収益は8.5%増加したよ、ということです。
図にすると、以下の通り。
前年の売上収益が基準量です。
その基準量の8.5%が今年の売上収益でプラスされました。
ということを言っているのです。
改善率なども同じ意味
例えば「改善率」なんかも、変化率の一種です。
変化率はプラス方向かマイナス方向か、ということは特に意識せずに「起点からどんな変化をしたか」ということ。
一方で改善率は、良い方向だけに目を向けたい、という意図があるだけで、計算式は変化率と全く同じでOKです。
変化率をエクセルで求める方法!
ここでは、変化率をエクセルで求める方法をお伝えします。
しつこいようですが、変化率を計算するということは、「異なる時点のデータ」があるということです。
先ほどの数値に対して、エクセルで変化率を算出してみましょう。
- 2020年の売り上げが1500万円
- 2019年の売り上げが1000万円
残念ながら、変化率に関するエクセル関数はありません。
そのため、ちゃんと計算式で入力する必要がありますね。
上記のようにA2に2019年の売り上げ、B2に2020の売り上げデータがあった時、変化率はC2のセルのようになります。
この計算式から、ちゃんと50%という結果を導くことができました。
変化率に関するまとめ
- 変化率とは基準量に対してどれぐらい増減したか、という指標である。
- 計算式は以下の通り。
また、変化率に関しては動画でも解説していますので、記事と合わせて確認いただけると理解が進むはずです。
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