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一般化可能性を考える

こちらの記事に書きました通り,統計学の最終的なゴールは,「母集団を推定すること」になります。
つまり,調べることが可能な(データが得られている)集団(つまり標本)だけでなく,その結果を母集団に反映させる必要があります。
では,それをどのように確認するか,糖尿病治療薬を例に考えてみます。

その試験には,どのような患者さんが入ってきているか?

糖尿病患者さんというと、大きく分けて1型糖尿病と2型糖尿病に分かれます。
そして、ある薬のP3試験が「2型糖尿病患者さん」を対象にして実施されていたとします。
その場合に、その薬は1型糖尿病患者さんにも投与できる薬でしょうか?
答えは「No」ですね。
そう、その試験に1型糖尿病患者さんが組み入れられていなかったとしたら、1型糖尿病患者さんに対するその薬の効果は全くわからない,ということになります。
別の言い方をしますと、そのP3試験の結果は、2型糖尿病患者さんまでしか一般化できないということです。
もっと別の言い方をしますと、母集団は2型糖尿病患者さんであるということです。
そして、前回で学んだ言葉をそのまま使うと、その試験結果は2型糖尿病患者さんという母集団に対する効果を推定している,ということになります。

論文では,被験者背景を確認する

では、この一般化可能性に関して、論文ではどこを確認すればよいかといいますと、被験者背景になります。
この被験者背景は、論文を読む上で、非常に重要です。
年齢はどのような範囲か疾患の重症度はどうか既往歴や全治療歴はどうかこのようなことを把握することで、どの被験者に対する試験結果なのか、そして、どの母集団に対する推定をしているのか,これを把握してください。
18-50歳を対象にした試験結果と、40-70歳を対象にした試験結果を比較してはいけません。
なぜなら、対象となる母集団が違うからです。
この違いは極端に言うと、がん患者に対する試験結果なのかリウマチ患者に対する試験結果なのかということと同じ議論をしていることと同義だからです。

まとめ

その試験結果は、どの母集団に対する試験結果なのか、を意識することが重要です。
それを把握するためには、被験者背景を確認してください。

 

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