ハザード比をわかりやすく解説!リスク比やオッズ比とどう違う?

ハザード比をわかりやすく解説!リスク比やオッズ比とどう違う?

この記事は「ハザード比をわかりやすく解説!リスク比やオッズ比とどう違う?」ということでお伝えします!

 

  • ハザード比ってそもそもどんな指標なの?
  • ハザード比はリスク比やオッズ比とどう違う?
  • ログランク検定ではハザード比が出ないんだけどどうすれば良い?

 

といったことが理解できるようになります!

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目次

ハザード比をわかりやすく説明するとどんな指標?

ハザード比は「ハザード」の「比」なので、ハザード比を理解するには本質的に「ハザード」を理解する必要があります。

ハザードという指標は生存時間解析で使われている指標で、定義としては「単位時間あたりのイベント発生率」になります。

生存時間解析では「その被験者にイベントが起こったかどうか」と同時に「いつイベントが起こったのか」という「期間(時間)」の情報がすごく重要になるんです

そのためハザードは、「期間(時間)」を考慮したイベント発生率の指標である、というイメージを持っていただければOKです。

 

ハザードがわかればハザード比は理解しやすい

ハザードが分かれば、ハザード比は理解しやすいです。

ハザード比はその名の通り、各群のハザードの「比」を取ったものだからです。

分子と分母が同じ値であればハザード比は1を取ります。

そのため、帰無仮説の値はハザード比(HR)=1です。

通常は比較相手の群(標準治療群やプラセボ群)を分母として比を取るため、ハザード比が1より小さければ新薬群の方がイベントを起こしにくく、ハザード比が1より大きければ新薬群の方がイベントを起こしやすい、ということが分かります

 

ハザード比はリスク比やオッズ比とどう違う?

ハザード比が理解できたところで、次なる疑問が出てくるかもしれないですね。

それは「ハザード比はリスク比やオッズ比とどう違うの?」という疑問。

リスク比とオッズ比に関してはこちらの記事で詳しく解説しているため、ある程度理解している前提で進みますね。

 

その違いを結論からお伝えすると、スク比とオッズ比は「イベントの有無」だけを情報として扱っているのに対して、ハザード比はイベントの有無と「期間(時間)」を考慮しているという点が違いです。

 

ハザード比がリスク比やオッズ比と異なる点

リスク比とオッズ比は「イベントの有無」だけを情報として扱うのに対して、「時間」を考慮しているかどうかがハザード比との違い

 

しかし上記の違いがあることだけを理解しておけば、結果の見方などは両者に違いがありません。

つまり、比が1であれば群間に差がないですし、1から遠ければ群間差がある、という結果の見方は、ハザード比でもリスク比でもオッズ比でも同じ、ということです。

 

ハザード比、リスク比、オッズ比が解析結果に出力される回帰分析

ハザード比、リスク比、オッズ比はそれぞれどのような回帰分析の結果から出力されるでしょうか?

結論から言えば、下記の回帰分析になります。

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各解析によって、得られる結果の推定値は変わりますので、研究の目的に応じてどの解析を実施するのか、決めなければなりません!

 

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ログランク検定ではハザード比が出ない!どうやって解析すると出力できる?

ハザード比が生存時間解析で使われており、リスク比やオッズ比との違いも理解できたかと思います。

では次に、「ハザード比は実際の解析でどうやって出力すればいいのか?」という点について解説します。

 

生存時間解析で最も有名な解析手法といえば、ログランク検定ですよね。

ログランク検定でハザード比を出力できればいいのですが、実はログランク検定ではハザード比を推定できないのです。

実際にEZRでログランク検定を実施してみると、下記のような結果しか出力されません。

生存期間の中央値とその95%信頼区間、そして検定結果(P値)が出力されます。

それにプラスして、カプランマイヤー曲線も出力されます。

ログランク検定でハザード比を出力できないとなると、ハザード比はどうやって出力させればいいのでしょうか?

 

結論としては、Cox比例ハザードモデル(Cox回帰)でハザード比を出力させる必要があります。

実際に上記のログランク検定と同じデータに対して、EZRでCox比例ハザードモデル(Cox回帰)を実施すると、以下のような結果が出力されます。

ハザード比とその95%信頼区間、そして検定結果(P値)が出力されていることがわかります。

無事にハザード比を出力させることができましたね。

 

ログランク検定とCox比例ハザードモデルのP値が違う!どっちを使えばいいの?

もしかしたら気付いた方もいるかもしれませんが、ログランク検定とCox比例ハザードモデル(Cox回帰)のP値が異なっています。

もう一度、ログランク検定とCox比例ハザードモデルの結果を載せますね。

 

↓ログランク検定の結果

↓Cox比例ハザードモデルの結果

 

ログランク検定でのP値は0.092に対して、Cox比例ハザードモデルのP値は0.09577です。

若干ではありますが、違いますよね。

これは両者の解析手法が異なるために起こることです。

ログランク検定はノンパラメトリック検定の一つであるのに対して、Cox比例ハザードモデルは「比例ハザード性」を仮定した解析だからです。

 

「じゃあどっちのP値を使えばいいの!!???」と思いますよね。

これは、事前にどっちを使うか決めておく必要があります

論文で多いのは、結果のP値はログランク検定で評価し、ハザード比を推定するためだけにCox比例ハザードモデルを使う、という記載です。

つまり、ログランク検定のP値を採用して、Cox比例ハザードモデルのP値は採用しない、というスタンス。

これはどっちが良い悪いという話ではないため、研究目的に応じて、研究者自身が決める必要があるのです。

 

まとめ

いかがでしたか?

この記事は「ハザード比とはリスク比とどう違う?ログランク検定では出力できないけどどうすれば良い?」ということでお伝えしました。

 

  • ハザード比ってそもそもどんな指標なの?
  • ハザード比はリスク比やオッズ比とどう違う?
  • ログランク検定ではハザード比が出ないんだけどどうすれば良い?

 

といったことが理解できたのなら幸いです!

 

こちらの内容は動画でも解説しておりますので、併せてご覧くださいませ。

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  • 推定ってどんなことをしているの?
  • 臨床研究を計画するってどういうこと?
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第2章:研究目的をどれだけ明確にできるのかが重要
  • データさえあれば解析でどうにかなる、という考え方は間違い
  • 何を明らかにしたいのか? という研究目的が重要
  • 研究目的は4種類に分けられる
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