症例数や標本数はどう決める?検定を逆算すると自動で決まる!

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症例数は何で決まっているの?

皆さんは,症例数を気にしたことはありますか?
臨床試験の中には,1000例以上で実施している試験もあれば,
10例程度の試験もあります。
これは何で決まっているか分かりますか?
登録期間中に集められるだけ集めている?
適当にざっくり決めている?
実は,適当に決まっているのではないのです。

症例数は,2つのエラーとP値が関係する

実は,症例数は検定とすごく密接な関係があるのです。
ちょうどいい機会ですので,ここで検定に関する話を整理しておきましょう。
検定するということは,「有意 / 有意じゃない」を判断するという事でした。
そして,判断する上では,必ずエラーが起こりうることも学びました。
詳しくはこちらのページを参照していただきたいのですが,
エラーには2つある,つまりαエラーとβエラーがあるということです。
αエラーというのは,薬効がないのに検定で有意になってしまうエラー。
βエラーというのは,薬効があるのに検定で有意にならないエラーでした。
そしてもう一つ,P値です。
P値を計算する際に,実は症例数がとても関係があるのです。
例えば,最もメジャーなT検定でのP値を考えてみます。
T検定では,T統計量というものをまず計算して,そこからP値を算出します。
T統計量が大きくなればなるほど,P値は小さくなります
では,そのT統計量というのはどうやって算出されるかというと,以下のような計算式で導かれます。

そして,この式をプラセボ群のSDと被験薬群のSDが同じと仮定し,
式展開してみると,以下のようになります。

ここから分かるのは,症例数が多い(Nが大きい)と,T統計量が大きくなる
つまりP値が小さくなるということです。
そう,被験薬とプラセボの薬効の差が小さくても,
症例数が多いと,実はP値は小さくなってしまうのです。

事前にターゲットとなる症例数は決める

そのため臨床試験では,症例数を事前に決めます。
つまり,その薬剤でターゲットとなる薬効を特定し,
それを検出できるだけの症例数を事前に決めておいて,
その症例数で薬となりうるのかどうかを判断するのです。
以上のことから,もし劇的な効果のある薬であれば,
症例数を少なくして開発費を抑えながら開発することが出来ますし,
逆に微妙な薬は症例数を多く必要とすることから,開発費が増大する傾向にあります。

論文を読むときは,Methodを確認する

症例数が事前に決まっているかどうかは,
論文ではMethodを読むことで確認することが出来ます。
ここで症例数のことが書いていない論文については,
どれだけ素晴らしい結果(P値が小さい結果)であろうと,
たまたま出た結果であることが否定できません。
つまり,その試験をもう一度実施したら,全く違った結果が出る可能性があるということです。
なぜなら,本当に薬に効果があったためにP値が小さくなったのか,
症例数が多かったためにP値が小さくなったのかが分からないためです。

まとめ

症例数は試験を開始する前に決める。
決めずに実施した試験の結果は,その信頼性が下がってしまう。
そして,P値は症例数に依存する。

 

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